やぶ屋



「誰からも愛される店に」

今回取材に行ったのはお昼時には行列ができるほど人気のある「やぶ屋」さんだ。3代続く老舗のおそば屋さんである。中でも1番人気のあるメニューは天ざる(1100円)である。お客さんのうちの約3割がこの天ざるを頼むのだそう。数種類の天ぷらと甘めが特徴の秘伝のタレの相性は言うまでもなく抜群である。内陸は濃いめのタレのほうが多いそうだが、沿岸の人たちに合うように甘めのタレにしているそう。やぶ屋さんはメニューの中には通常の半分のサイズのそばや丼ものがあるので、自分の好きな組み合わせを楽しむこともできる。


天ざる(1100円)
やぶ屋のメニュー

■歴史あるそば屋

今回インタビューしたのは3代目の店主及川雄一さん。1961年創業で、2011年にちょうど50年目を迎えたが、その年に起きた東日本大震災津波の影響で元々あったお店と自宅が全壊してしまったそうだ。その後、先代の味を再現するため試行錯誤し、2012年の4月24日から栃ヶ沢ベースという仮設店舗でお店を再開した。そのなかで、仮設店舗で隣に入居していた1747年創業の和雑貨店のいわ井さんの社長さんの声がけで、中心市街地のなかのまちなかテラスにテナントとして入ることを決めたそうだ。そして2017年10月1日に栃ヶ沢ベースからショッピングモールアバッセたかた付近のまちなかテラス内に移転した。中心市街地に出店したことで、駐車場も完備されており、仮設店舗の時と比べ、利用しやすくなったことから、お客さんがたくさん増えたそうだ。しかし、お客さんが増えたことにより、忙しいときは人手不足を感じることも多いそう。求人をしているがなかなか増えないというのが現状だそうだ。

やぶ屋の外観
(店名の下には創業開始の年が書かれている)

■これからも地元に愛される店に・・・

 インタビューの最後にこれからのお店と陸前高田への思いを伺ったところ、「これからもずっと商売を続けていきたい、生まれ育った町である陸前高田が次の世代の子どもたちまで長く続いていくことが大事だ」と話されていたことが印象に残っている。そして「沿岸のみんなはがんばってやっているから、内陸の人たちにもたくさん来てほしい」と及川さんはおっしゃっていた。内陸沿岸問わず、たくさんの方がおいしいやぶ屋さんのおそばを食べに来てほしいと思う。

三代目店主 及川雄一さん
店名:やぶ屋


定休日:月曜日(月曜日が祝日の時は翌日)
営業時間:11:00~15:00
電話番号:0193-55-2053
店主:及川雄一様
インタビュー実施日:9月19日

■インタビューの感想

お店のインタビューをするのはやぶ屋さんが初めてでとても緊張した。最初は戸惑いながらのインタビューで、テンポよくできなかったが、及川さんは1つ1つの質問に丁寧に答えてくださったので、だんだん緊張せずにインタビューすることができた。インタビューした翌日のお昼にやぶ屋さんに行き、私は天ぷらそば(600円)を食べたが、甘めのタレがおそばと合い、とてもおいしかった。ぜひまた食べに行きたいと思う。
   取材者:立花美優(岩手県立大学 社会福祉学部1年)

コメント

このブログの人気の投稿

荒木鮮魚店

四海楼

エビだしラーメン こんの屋