ファッションハウス むらえい

「明るく、自分らしく居られるような服を

見つけられる場所に」


<インタビューに答えてくださった村上さんご夫婦>




<お店の外観>

好みのものが見つかる


 1955年創業と長い歴史を持つ「ファッションハウスむらえい」は、明るく落ち着いた雰囲気のブティックだ。婦人服を中心に、幅広い世代が、それぞれ好みのものを見つけられるよう、日常着からフォーマルなものまで、幅広く取り揃えている。
 多くのお客様に喜んでいただけるよう、月に1回東京に赴き、直接素材の感触や色、肌触り、仕立てを、一つ一つ見て選んだうえで、仕入れているそう。出来るだけ日本で作られたもの、職人さんが想いやこだわりをもって作ったものを、お客様にご紹介しているそうだ。直接メーカーと取引きしているので、岩手県ではここだけにしかないブランドや商品も取り揃えているとのこと。お気に入りのものを見つけたい、自分らしい何かを見つけたいという方は、ぜひ、訪れてみてほしい

<お店の中に入ると>





<一式揃えることもできそう>

<素敵な小物も>




震災を越えて


 東日本大震災で自宅兼店舗と5人の家族を失い、一時は再建をあきらめたという。しかし、震災から3年くらいたった頃、店が開けられる場所を人づてに紹介してもらい、また多くの方からの励ましもあり、仮設店舗での営業を決めたそうだ。

<仮設店舗時代のむらえい:外観>

<仮設店舗時代のむらえい:店内>


 もともと農地だった所を、店舗用地として特別に使わせてもらっていたので、期限が決まっていた。2018年の夏には出なければならなかったので、それに合わせ、新店舗をオープンすることをめざした。営業を続けながらの開店準備は大変だった、と村上さんは言う。
 震災前の店は、祖父の代から営業していたので、村上さんたちだけで一から店を出したのは初めてだった。そのため、どう準備すればいいかわからない状態で始めたそうだ。
 加えて、街が何にもない更地の状態だったので、そこに、どんな店を建てたらいいか想像がつかなかった。また、景観条例に基づいて、建て方や仕様などに決まりがあったため、それらにも気を付けなければならなかった。
 こうした様々な苦労を経て、現在の店舗は2018年にオープンした。「明るく、楽しくおしゃべりをして帰れるような場所を意識して作った」という。

<中心市街地に本設の店舗をオープンした時のご挨拶>


将来の町への展望


 将来の町について、「どんどん街ができてくるのを、お客様方は待ち望んでいた。」と村上さんは語った。
 「今までは、仮設店舗だったのであちらこちらに店があったが、中心市街地ができて一つの町ができたことにより、お客様が楽しく、集まる場所ができてよかった」、とのこと。「お客様が元気になって、町が明るくなればいい」と語った。
 町全体、商店街全体が、この町を盛り上げていこうとしているようだ。みんな前に進んで行かなければならないので、好きな服やものを買って、また明日も頑張ろうと思ってもらえるようなサポートができれば嬉しい、と言う。


 「震災からこれまで多くの方にお世話になった。
 好きなものに出会う機会が少ない地方において、身に付けることで自分らしく居られるような、そして毎日の暮らしや人生が少し良くなるような、そんな服や小物をお届けできれば嬉しい。」と語った。


インタビュー先 

▷店名:ファッションハウス むらえい
▷住所:陸前高田市高田町字大町46
▷電話:0192-55-3777
▷URL: https://boutique-muraei.com
▷営業時間:10:00~18:00
▷定休日:土曜日
▷インタビュー相手:村上 由美さん
▷インタビュー実施日:2019年9月9日月曜日

インタビューアーの自己紹介

岩手県立大学 1年 NK
 むらえいの雰囲気は、ほんとに落ち着く、気軽に来てもいいような過ごしやすい感じだと思った。店内や店回りには多くの植物があり、とても癒される空間だった。
 取材時、緊張しすぎて無言な時間が増えてしまい、同じ班の人や先生、そして、取材先のむらえいのご夫妻にもフォローをしていただき、ありがたさと同時に申し訳なさを感じた。人の優しさに触れることができた取材だったと思う。

コメント

このブログの人気の投稿

荒木鮮魚店

ヤマニ醤油高田営業所

四海楼