ササキスポーツ




スポーツに待ったなし



インタビューに答える菅野さん


自分に合ったインソールを
 

 陸前高田のササキスポーツには東北で唯一「Foot Look」という機械がある。これは足の裏の圧力を測定し、偏平足やハイアーチではないかを調べるものだ。さらにその測定結果から自分に合ったインソールをつくることも出来る。このオリジナルのインソールを求めて、県内でも遠野や水沢など遠方から来るお客さんもいるそうだ。

ハイアーチとは、土踏まずが高い状態にあることを指す。



足裏バランス測定「Foot Look」で足裏の圧力を測定する筆者


オリジナルのインソールを作る機械


まちのスポーツ用品店



ササキスポーツはまちのスポーツ用品店だ。地元のスポーツ少年団や、中学、高校のクラブ活動をしている生徒や、グランドゴルフやジョギング、最近は新しく市営のプールが出来たことからプール用品を買い求めるお年寄りなど、幅広い年齢層のお客さんがササキスポーツを訪れる。




ササキスポーツ 店内



店の自慢は、菅野さんも含めた従業員が、スポーツに関わりあっており、高校生や中学生にスポーツを教える指導者でもあるということだ。だから商品を販売する時も、売り手の目線だけではなく、スポーツ指導者としての目線から、買い物のアドバイスをしながら商品を薦めることができる。 



震災当時について



震災が起こった時、菅野さんは陸前高田駅前にあった店の中にいた。この時間、いつもは市立体育館で女子テニスの指導をしている時間帯だった。大きな揺れを感じ、店の外に出た菅野さんが再び店内に戻ると、スポーツ用品が今までにない崩れようで目の前に広がっていた。その後の大きな揺れに、「もう駄目だ」と思い、店にいた他の従業員と共に避難を開始した。まさかあれだけの津波が来るとは思わなかった、と当時の様子を思い出しながら語ってくれた。


現在のササキスポーツ

仮設店舗時代のササキスポーツ






「スポーツをやっている子供に『待った』はない。」
「震災の年だって大会はある。一刻も早く準備してあげたかった」。そう語る菅野さん自身も、地元の高校にある女子テニス部の指導を37年間、今も現役で行っており、地元のスポーツに関わりを持っている。地元のスポ少や中学、高校で活動する選手たちの気持ちはよくわかるのだろう。
「子供たちに不便をかけないで、思い切りスポーツができるようにしたい」という熱意から、「できるだけ早く」、ということを考えていたという。だから、営業再開は「前へ、前へ」と他の人の一歩先を行き、補助金や行政、法律などとの衝突や、いくつもの壁を乗り越えて、震災後すぐの10月には仮店舗での営業を始めた。さらに、2017年の7月には、ここ中心市街地への出店を果たした。中心市街地に移ると、仮店舗のときよりも交通の便が良くなり、子供たちだけでも一人で来店できるようになったそうだ。






「踏ん切りがつかないひとにも戻ってきてほしい」

震災後、内陸に避難した人が、もう一度陸前高田に戻ってくるのは難しい。それがネックになっていると言う。特に若年層は、まだ働きたい職場も少ないことから、他の年齢層に比べて更に戻ってくるのが難しいのではないか、と菅野さんは語る。まちづくりについては、「楽しい雰囲気のまちづくりをして、できれば震災後、陸前高田を離れてしまった人々が戻ってこようかなと思えるようなまちにできたら一番いい」という。



店名:ササキスポーツ
住所:陸前高田市高田町馬場前110-1
電話:0192544383
FAX0192542892
営業時間:10001900
定休日:毎週水曜日
取材相手:菅野修様
インタビュー実施日:2018918



【自己紹介】

岩手大学、M.S 

 私も実際に「Foot Look」で足裏の圧力を測定させてもらいました。測定はほんの数十秒で終わり、結果がすぐでてきます。喜ばしいことに私は偏平足やハイアーチなどの症状は見られず健康だと褒められました!また、より靴が足にフィットするように少しだけインソールを入れてみました。するとインソールを入れた方が断然足が軽くなり、驚きました。インソールを入れただけでも世界は変わるということを痛感しました。


Foot Look」の測定結果(筆者)



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